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2024.04.20(Sat)

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デジタルツインとは?
注目される背景と活用メリット、導入事例

IoTやAIといった先端技術の進化にともない、新たに「デジタルツイン」の技術が登場し、ビジネスシーンでも活用が始まりつつあります。デジタルツインによって仮想空間上で高精度のシミュレーションが実現されると、将来的には製品の開発・製造をはじめとした業務のオペレーションに大きな変化がもたらされるでしょう。

本記事では、デジタルツインの基礎知識を解説します。また、近年注目される背景や、デジタルツインを活用するメリット、導入の成功事例までご紹介します。今後の社会で活躍するデジタルツインの技術について理解を深めましょう。

デジタルツインの基礎知識 1

昨今、社会的な注目度が高まりつつある「デジタルツイン」とは、一体どのようなテクノロジーなのでしょうか。初めに、デジタルツインの特徴や仕組みなど、押さえておきたい基礎知識をご紹介します。

●デジタルツイン(Digital Twin)とは?2
デジタルツインとは、現実空間に存在する物体や状況などを、コンピューターを用いて仮想空間上でコピーのように再現したものです。「デジタルの双子」という意味合いから、デジタルツインと呼ばれています。デジタルツインは、現実空間から収集した膨大なデータを活用することにより、現実空間に非常に近いシミュレーションやモニタリングを実現できるのが特徴です。近年は、ビジネスから行政まで社会で幅広く実用化の動きが見られ、注目を集めています。

●デジタルツインの仕組み
デジタルツインは、現実空間のデータをカメラやセンサーなどのIoT機器によってリアルタイムで収集し、AIでデータ分析や処理を行う仕組みによって成り立っています。これにより、現実空間と対になる環境を仮想空間に構築し、シミュレーションやモニタリングが可能となるのです。デジタルツインでシミュレーションした結果は、その後に現実空間へとフィードバックされます。こうしたフィードバックに基づいて、現実空間で対策や改善を行い、社会のさまざまな分野で役立てられます。

●デジタルツインと似た用語との違い
・シミュレーション
シミュレーションとは、実世界で想定される状況をモデル化して予測・検証・分析することを指します。現実空間でも実施される場合がある点が主な違いです。デジタルツインはシミュレーションの一形態ともいえるでしょう。なお、デジタルツインは実在する現実空間をベースに高い精度で構成されるため、実在する現実空間を模した環境で実験する一般的なシミュレーションよりも、再現環境・リアルタイム性・精度などが高度な傾向にあります。

・メタバース3
メタバースとは、アバター(=ユーザーの分身)を通じたコミュニケーションや経済活動などができる仮想空間のことを指します。デジタルツインと同様に仮想空間に存在していますが、メタバースには「現実を再現した空間」と「空想上の空間」がどちらも存在します。それに対して、デジタルツインは現実世界に実在するものを再現し、あくまでも現実を忠実に再現した仮想空間である点が大きな違いです。

・ミラーワールド4
ミラーワールドとは、現実空間に存在するあらゆるものがデジタル化され、一つひとつ対になって仮想空間に存在する世界のことです。「鏡像世界」とも呼ばれます。デジタルツインと同じように現実を再現した仮想空間であり、デジタルツインの巨大な集合体がミラーワールドだと捉えられるでしょう。

1 https://www.ntt.com/bizon/glossary/j-t/digital-twin.html
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/nd247530.html
2 https://www.ntt.com/bizon/glossary/j-t/digital-twin.html
3 https://metaversesouken.com/metaverse/digital-twin/
4 https://ar-go.jp/ar-basic-knowledge/ar-terms/meaning-mirror-world/
 https://the-owner.jp/archives/11426

デジタルツインが注目されている背景と市場規模

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