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2024.05.17(Fri)
Carbon Neutrality
2024.03.22(Fri)
OPEN HUB Base 会員限定
#44
——2023年の7月~10月にかけて、NTT ComとNTTコムウェアは企業の脱炭素活動を促進させる「従業員参加型エコプロジェクト(通称:ONE TEAM CHALLENGE)」を開催しました。どのような取り組みなのか教えてください。
NTT Com上田耕佑(以下、上田):2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、環境省は2021年に地球温暖化対策計画を改定し、家庭部門における温室効果ガスの削減量目標を従来の39%から66%へと大幅に引き上げました。これは従来と同じ生活を続けていては到底達成できる数字ではありません。極端な話、全人口の半数の人が温室効果ガスの排出を仮に「ゼロ」にできたとしても達成できない計算になります。一部の人ではなく、すべての人がこの問題を自分ごととして捉えて削減に取り組む必要があるのです。
そうしたなかで、私どもが着目したのが企業における従業員としての活動でした。プライベート・家庭ではなかなか環境配慮行動(エコアクション)の実践ができていない方も、所属している企業の一員として組織から推奨された取り組みであれば、エコアクションへの第一歩を踏み出せるのではないか、という仮説がありました。そして従業員一人ひとりがエコアクションを積み重ね、その行動の蓄積がどれくらいCO2排出抑制につながっているかを可視化できれば、環境への意識向上や行動変化を促せるのではないかと考えたのです。
まずはCO2排出量を可視化するアプリケーションを活用し、NTT Com内で「CO2排出量削減をめざす全社イベント」を開催しました。その成果を踏まえ、環境省が推奨する「デコ活(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動)」の一環として今回のONE TEAM CHALLENGEを実施しました。業界を問わずに幅広い企業にお声がけをし、共に脱炭素活動を促進していこうと参加を募りました。
——CO2排出量の可視化と分析に用いたアプリケーションとはどういったものなのでしょうか。
上田:従業員が利用するWebアプリ「Green Program for Employee™」と、アプリに蓄積されたデータを分析する「Stats」です。Green Program for Employee™はNTT Comが開発したアプリで、環境問題や環境に関する知識習得をサポートするほか、日常生活やビジネスシーンでできるエコアクションを選んで実践すると、その行動によってどれだけCO2が削減されたのかを数量で把握できます。
NTTコムウェア佐藤千晴(以下、佐藤):StatsはNTTコムウェアが開発した分析ソリューションで、Green Program for Employee™を利用している企業のデータを集約して可視化するものです。アクションデータの内訳を確認したり、利用企業全体の取り組み状況を相対比較したりしながら、環境への取り組みの立案や、社内外に実績を発信するなどといった場面に活用していただけます。
——ONE TEAM CHALLENGEには、メーカーや流通小売、金融などさまざまな業界の企業13社が参加していました。その1社であるYKK APはどのような理由で参加されたのでしょうか。
YKK AP芋川千賀子氏(以下、芋川氏):YKK APでは、脱炭素の実現は全社で取り組む必要があるという考えのもと、2014年より夏と冬の年2回、全従業員を対象にした脱炭素活動を進めてきました。現在の参加率は98%以上で、参加者の数が着実に増えているのですが、一方で取り組みによってどれほどのCO2が削減できているかが可視化できていないという課題がありました。
今回のONE TEAM CHALLENGEでは、アクションごとのCO2削減量をアプリで把握できるので、これまで弊社が抱えていた課題を解消できると考えました。自分の貢献度が把握できることで、脱炭素活動の効果が見える化できるという点に魅力を感じ、参加を決めました。
▼企業のGXを推進する ONE TEAM CHALLENGE 紹介動画はこちら
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