2024.10.09(Wed)
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2024.02.14(Wed)
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#42
——2022年、JFEエンジニアリングが持つプラントにNTT Comが提供する通信網を整備した、プラントDXソリューション開発施設「5G Innovation Plant」が誕生しました。この施設が誕生した経緯と、どのような課題解決に貢献するものなのか聞かせてください。
岡哲史氏(以下、岡氏):そもそもはプラント産業の未来について社内で議論したことがきっかけです。2030年にプラントの操業形態がどうなっているのかを考えたとき、「ロボットの活用で無人化・省人化が進む」「人間がいなくてもプラント操業や保全ができる」などの意見が出てきました。
今の技術進歩から考えると、そうなる可能性は大いにあります。ですが、その未来を本当に実現するには、現段階から技術検証が必要です。それも研究施設での検証ではなく、実際のプラント内で検証しなければ、本当に現場に適用できるかどうかわかりません。
プラントの無人操業やロボットの活用にあたり、キーとなる技術はおそらく高速かつ低遅延の無線通信技術でしょう。5Gは非常に進化していますが、技術理論的に大容量高速通信が可能といってもそれはあくまで机上の数値です。実際のプラントに実装して本当にその性能が出るのか確認し、その知見を蓄積することが私たちエンジニアリング会社にとって大切な財産になります。
そこで、私たちが燃焼実験のために構築したプラントにNTT Comの高速無線通信網を組み込み、次世代のプラント運営にふさわしいDXソリューションを創出する場として誕生したのが5G Innovation Plantです。
プラントごとに異なる最適なDXソリューションを、さまざまな障害物のある実環境に近い5G Innovation Plantで開発・検証することで、スムーズかつ効率的なプラントDXにつなげる
瀬田純一(以下、瀬田):映像技術やセンシングなどさまざまな要素技術が整ってきている中、それらの技術をプラント産業のDXに活かしていきたいというニーズが次々に出てきています。
例えば、本来は人が施設点検すべきところを、センサーによるデータ取得や映像送信で代替しPCでモニタリングだけを行う、といったアイデアが出ていますが、これを実現するには個々の要素技術を実装するだけでなく、それらを一気通貫で連携させてデータや映像を通信に載せたりAIで処理させたりできるネットワーク環境を整えなくてはなりません。
このように、トータルでどのように運用できるかという視点で検証する必要があるので、プラント内で技術を体験・実証実験できる施設は非常に大きな意義があると思います。
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