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2024.04.20(Sat)
戸松正剛(以下、戸松):各務先生には今年から審査員にご参加いただきましたが、Xtrepreneur AWARDをどのようにご覧になりましたか。
各務茂夫(以下、各務):私は内閣府の日本オープンイノベーション大賞の審査委員長を7回務めた経験がありますが、Xtrepreneur AWARDは「意外性」という審査基準が特に印象的でした。2社以上の、比較的ステークホルダーが少ないミニマルなプロジェクトであり、「日本発・グローバル」という視点が明確で、とんがったイノベーション創出を目指している点が素晴らしいですね。
戸松:まさにそこが、我々の狙いでもあります。今回特に印象に残ったプロジェクトはありましたか。
各務:印象的だったのは、集英社、スタートバーン、伝統工芸の担い手たち、セイコーエプソンによるアートプロジェクト。ブロックチェーン技術でアート作品の真正性を証明し、原作者への継続的な利益還元を可能にするシステムです。日本のコンテンツが国策的に重要視される中で、単なるエンターテインメント消費ではなく、文化的価値を技術で支える仕組みとして興味深いと感じました。
もうひとつ、NEWGREENと井関農業によるアイガモロボについても、「雑草が生えにくい環境を自律的に維持する」という根本的な発想の転換に感心しました。

戸松:先生が挙げてくださっているプロジェクトはまさに、我々が求めている「意外性のある組み合わせ」の象徴ですね。特に集英社のプロジェクトは興味深くて、漫画・アニメコンテンツを世界に売っていくのは当然の流れですが、そこに「ひねり」が入っている。日本の工芸品をいかに掛け合わせ、真正性をテクノロジーで担保し、制作者が長期的に制作できるよう利益が回る仕組みをつくる。そこの切り取り方が心を動かします。
こうした事例を見ていると、アイガモロボのように、単純に技術やサービスを提供するだけでなく、皆さんそもそもの課題設定から見直しているところが興味深い。これこそが真のイノベーションの源泉だと思います。
各務 茂夫(かがみ・しげお)氏
開志専門職大学学長、東京大学特命教授・名誉教授。東京大学産学協創推進本部教授イノベーション推進部長、大学院工学研究科教授等を経て現職。20年以上にわたり大学発スタートアップ・エコシステムの構築、アントレプレナーシップ教育を推進。内閣府「日本オープンイノベーション大賞」選考委員主査(初回~7回)。現在は新潟において大学を核とした地方創生に挑戦。
戸松 正剛(とまつ・せいごう)
NTTドコモビジネス 統合マーケティング部長、事業共創プログラム「OPEN HUB for Smart World」代表。NTTグループ各社にて、主にマーケティング/新規事業開発に従事。米国留学(MBA)を経て、NTTグループファンド出資のスタートアップの成長/Exit支援、Jリーグ他プロスポーツ業界とのアライアンスなどを手掛ける。2021年OPEN HUB for Smart Worldを設立、代表に就任。統合マーケティング部長(現職)として、ABM、デジタルマーケティング、インサイドセールス、カスタマーサクセス、セールスイネーブルメント、会員コミュニティーなど、B2Bマーケティング全般を統括。
Promoted by NTTドコモビジネス / text by Sei Igarashi / photographs by Shuji Goto / edited by Miki Chigira
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