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2024.04.20(Sat)
――NEXCO東日本さまは高速道路の運営を通じて、どのような社会的使命を果たし、またどんな価値を提供していこうとしているのでしょうか?
上野渉 氏(以下、上野氏):高速道路という社会に不可欠なインフラを最大限に活用し、日本経済の活性化に貢献することを目指しています。また、高速道路によって相互につながる地域社会の発展や暮らしの向上も私たちが担うべき使命だと考えています。

――昨今ではオーバーツーリズム対策や環境負荷軽減の重要性も叫ばれるようになりました。こうした社会課題の解決にはどのように注力されていますか?
上野氏:例えばかねてから取り組む休日割引の適用除外も、そのような社会課題を見据えた施策の1つです。ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの長期連休に集中する交通需要の平準化を図ることを目的としています。
――近年の高速道路における渋滞発生状況について教えてください。
上野氏:2020年はコロナ禍の影響を受けて高速道路の交通量が減少し渋滞による損失時間も減少しました。しかし、最近は再び交通量が増加している傾向にあり、渋滞損失時間も増加しています。特に2023年には、コロナ以前の水準を上回る過去ワーストの渋滞損失時間を記録しました。
また、渋滞が増えているもう1つの要因として、「交通容量※」の経年的な低下が挙げられます。これにより以前よりも渋滞が発生しやすくなっており、例えば、ある場所で以前であれば交通量が3,000台を超えた時点で発生していた渋滞が、現在では2,000台を超えた時点で発生するといった現象が起きています。背景には、「ドライバーの高齢化に伴う運転能力の低下」や「自動車のドライブアシスト機能と人間による運転の混在」といった社会情勢の変化が要因として考えられます。
※交通容量:ある道路区間において、一定の時間内に通過できる最大の車両台数のこと。同じ場所であっても天候や季節などさまざまな条件で変化する
――そうした渋滞対策を模索する中、高速道路のETC化や車線拡幅といった従来型の対策に加え、「データ活用」や「AIによる予測」に注目するようになったのですね。
上野氏:おっしゃるとおりです。交通容量の経年的な低下に対する新たな打ち手として、交通需要の分散に焦点を当てました。お客さまに道路を使用する時間帯や日付をずらしてもらうことで、交通量が平準化されて交通容量の範囲内に収めるという考え方です。
NTTドコモならびにNTT Comとの共創で取り組んでいる「AI渋滞予知」では、NTTドコモから提供されるリアルタイムの人口統計データを活用し、NEXCO東日本が保有する過去の渋滞実績や交通流※に関する技術的知見などをかけ合わせることで、「移動×データ」という観点から高精度の渋滞予測を実現しています。
※交通流:道路を走る車両の移動を流れとして捉える概念で、渋滞の分析などに役立てられている

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