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2025.07.09(Wed)
#50
この記事の要約
大和ハウス工業とNTT Comは2024年問題に対応するため、物流施設の運営にドローンやAIを活用する共創プロジェクトを進めています。人手不足や労働時間規制により、物流業界は厳しい状況に直面しています。
このプロジェクトでは、ドローンを使用して広大な物流施設の点検業務を自動化し、効率化を図っています。ドローンが撮影したデータからAI画像解析技術により異常を検知し、管理者に通知する仕組みを構築中です。
2025年度には実運用導入を目指し、将来的には物流施設の無人化や複数拠点の一括管理を視野に入れています。課題としては、ドローン飛行中のトラック走行制限や正確な位置情報の取得などがありますが、両社は継続的な議論と検証を通じて解決を図っています。
このプロジェクトを通じて、物流の効率化と安全性向上を実現し、スマートシティの実現に貢献することを目指しています。
※この要約は生成AIをもとに作成しました。
村川幸則(以下、村川):働き方改革関連法案により、2024年4月1日以降ドライバーの時間外労働について年間960時間の上限制限が適用されました。また、物流施設の管理者や警備員の人手不足、賃金上昇などの問題もあり、近い将来に「荷物が家に届かない時代が来るのではないか?」といわれるほど厳しい状況ですが、現在の物流業界をどう見ていますか。
菅野寿威氏(以下、菅野氏):すでに人手不足が深刻ななか、残業制限により「稼げない職種」とみなされることで、ドライバーの数がますます少なくなってしまうことを危惧しています。ドライバーをはじめ物流現場は多くの人の力によって成り立っていますが、業務の進め方や働き方をアップデートしなければさらに厳しい状況になるのは目に見えています。そこで先端技術を活用し、少しでも負荷を減らすことは最重要課題であると考えています。
弊社は、マルチテナント型物流施設の「DPL(ディープロジェクト・ロジスティクス)」という施設を開発しており、施設内の各区画をテナントに貸し出し、施設全体の維持管理を行っています。現状、その多くの業務を人手に頼っていますが、先端技術によって省人化・自動化を図り、安定した施設運営を行うことを目指し、NTT Comさんとの共創のもと新たなソリューションの導入や実証実験を行っています。
村川:「DPL」の共創プロジェクトでは、コロナ禍によってソーシャルディスタンスが叫ばれていた2020年にスタッフの方々が安心して働ける環境を目指し、建物の入り口にマスク検知のシステムを導入したほか、休憩スペースの混雑状況の可視化に取り組みました。2021年にはさらに安心・安全な物流施設を目指し、IoTセンサーを活用して熱中症や感染症発生の可視化を行う「倉庫環境監視IoTソリューション」の運用を開始するなど、着々と取り組みが進んでいます。
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