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vol. 01

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ルイ・ヴィトンもマンチェスター・シティも。大企業の参入が加速するメタバース事例最前線 前編

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メタバース元年とも言われる2022年。成長期のマーケットにおいてビジネスを加速させるのは、大きな資本と多くのファンを持つ企業が参入することです。いまや、誰もが知るグローバル企業も積極的にメタバースを活用して、新たな顧客体験の創造に注力しています。そこで今回は、エンターテインメントの分野におけるメタバースの活用事例を、ルイ・ヴィトンが実践する「ブランド価値」、名門フットボールクラブのマンチェスター・シティとソニーが運営する「ファンコミュニティ」、NTTが提供する「VR空間プラットフォーム」の3つの切り口で紹介します。

メタバースを通じて「ブランド価値」を訴求する

ラグジュアリーブランドのルイ・ヴィトンがメタバースに参入しました。2021年8月に、ブランドの創業者であるルイ・ヴィトンの生誕200年に合わせて、ゲームアプリ「LOUIS THE GAME」をリリースし、豊かなビジュアルと体験を通じてブランドのもつ世界観を展開しています。

アプリは英語と中国語に対応しており、これまでに全世界で約200万ダウンロードを記録。プレーヤーは、ブランドを代表するモノグラムからインスパイアされたマスコット「ヴィヴィエンヌ」をコントロールしながら、ゲーム内に隠されているキャンドルを集める冒険に出ます。そして、キャンドルを集めるごとに、ブランド関連の逸話が書かれたポストカードを入手でき、ユーザーは楽しみながらルイ・ヴィトンの歴史を学べるというもの。

また、アプリ内には30のNFTアートが隠されており、うち10作品はデジタルアーティスト、Beepl氏によるもの。彼のNFT作品は、クリスティーズのオークションにおいて、NFTでは史上最も高い金額で取引された実績もあり、世界的に注目を集めています。

2022年4月にはユーザーからの好評を受けて、新たに2つのチャプターがプレーできるように。今後の展開にも注目です。

世界中の人々が容易に集える「ファンコミュニティ」

ソニーグループ提供

メタバースの特徴の1つは、仮想空間内で他者との交流がよりスムーズにできること。この特徴を生かしてメタバース上で次世代ファンコミュニティの実現に向け、実証実験を行っているのがソニーグループ(以下、ソニー)です。イングランドの名門サッカークラブ、マンチェスター・シティ・フットボール・クラブ(以下、マンチェスター・シティ)とオフィシャル・バーチャル・ファンエンゲージメント・パートナーシップ契約を締結し、ファンのエンゲージメントを高める試みを行っています。具体的なサービスでは仮想空間にマンチェスター・シティのホームスタジアムである、エティハド・スタジアムをリアルに再現し、世界中から集まったファンは、仮想空間上にアバターを作成し、世界中いつどこでもスタジアムにアクセス可能となる予定です。

また、ソニーのグループ会社であるホークアイ・イノベーションズのトラッキングシステムにより選手やボールなどの動きを捉え、収集した骨格情報やプレーデータをもとに、リアルタイムで高精細なプレーヤーの動きの再現を可能とすることで、フィジカルとバーチャルをつないだ新たなコンテンツを開拓していきます。最先端のテクノロジーとスポーツやファンエンゲージメントの知見を掛け合わせることで、世界中から集まったファン同士が時間と空間を共有し、これまでのスポーツ観戦とは一線を画した、新しいスポーツの楽しみ方の創出が期待されます。

国際イベントをメタバースで実現する「VR空間プラットフォーム」

2020年より続くコロナ禍で、多くのリアルイベントが中止に追い込まれた一方で、オンラインイベントが盛んに行われるようになりました。従来のオンラインイベントは、会場の中継を参加者が見るという一方通行のスタイルが主流ですが、最近ではメタバースの技術を活用し、登壇者と参加者の距離を近づけるイベントも登場しています。

その1つが、2022年春に開催された映画イベント「ショートショート フィルムフェスティバル 2022」です。1999年から開催されている同イベントですが、2022年はVR空間を会場として開催。仮想空間に作られた映画館の中で、2Dのショートフィルムに加え、VRショートフィルムが上映されたほか、特設会場では同イベント代表である俳優の別所哲也氏と、映画祭アンバサダーのLiLiCo氏のトークイベントを実施。登壇者も視聴者も全員がアバターで参加し、参加者からは「リアルイベントとは異なり登壇者との距離がフラットで話しやすく感じられた」との声が上がっています。

この仮想空間でのイベント開催に寄与したのが、NTTが提供するVR空間プラットフォーム「DOOR™」です。同サービスは、誰でも簡単に仮想空間に自分だけの部屋を作ることができるプラットフォームで、同時に日本初の3D空間型オウンドメディアでもあります。DOOR™は、ショートショート フィルムフェスティバル & アジアのほか、ニコニコ超会議などオンラインイベントの会場としても活用されるなど、個人から企業まで利用可能なサービスです。こうしたサービスの浸透により、自分自身の分身をメタバース空間に置いて、他者と交流するのが当たり前になる日も近いのかもしれません。

さらに拡大する「エンタメ×メタバース」

エンターテインメントにおけるメタバースの活用は、国内外で急速に進んでいます。リアルでは提供できない体験を、バーチャルでどう届けるか。これが、エンターテインメント領域でメタバースの展開を進める大きな鍵になるかもしれません。後編では、私たちの生活をアップデートするメタバース活用事例を中心にご紹介します。

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