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2022.10.05(Wed)

開催迫る、docomo business Forum'22。見どころは「タテからもヨコからも」

#IoT #AI
2022年10月18日~21日、「docomo business Forum'22」が開催されます。今回は大手町プレイスとオンライン会場の2つを舞台にしたハイブリッドでの試みで、最先端の情報や技術が詰まった見逃せないイベントです。今年の開催内容についてNTTコミュニケーションズ経営企画部広報室長の宮川龍太郎と同室主査の草刈直紀に、開催直前に迫ったイベントの見どころを聞きました。

目次


    「ICTの困りごとはdocomo businessに」を目指して

    ―例年開催されてきた「NTT Communications Forum」が今年から「docomo business forum’22」と名前を変えて、久々のリアル開催となります。

    宮川龍太郎(以下、宮川):はい。今年1月からNTT ComがNTTドコモグループとなったのを機に、イベントも「docomo business Forum」へと装い新たに開催する運びとなりました。直近の2年間はコロナ禍の影響で、オンラインのみの開催でしたが、3年ぶりにリアル会場(大手町プレイス)を復活し、オンライン会場と合わせてハイブリッド開催となります。

    ―イベントの狙いは?

    宮川:メインコピーにも掲げている「あなたの会社、いっしょに進化させませんか?」に尽きます。日本全国の企業の方々に、「ICTで何か困りごとがあれば、お声がけください」と広く呼びかけていきたいですね。というのも、これまでNTT Comは東名阪を中心とした、大企業向けのSI(システムインテグレーション)やNI(ネットワークインテグレーション)企業という認識を抱いている方が多かったと思います。一方で、NTTドコモは、ずっと裾野を広く、みなさんの身近な存在として日本全国にくまなく事業を展開しています。

    NTT ComとNTTドコモ、そしてNTTコムウェアが一緒になり誕生した新たなNTTドコモグループにおいて、法人ビジネスを主導するNTT Comは、お客さまの範囲が大都市圏の大企業だけではなく、全国のあらゆる法人のみなさんへと広がったことでケイパビリティも高まりました。新たに立ち上げた事業ブランド「ドコモビジネス」のもと、NTT Comが持つ高いソリューション力をもっと幅広く、かつ多くの企業の方々に活用していただくための契機にしたいと考えています。

    宮川龍太郎|NTTコミュニケーションズ 経営企画部 広報室長

    水中ドローンにグリーンイノベーション、すべて自分ごとに

    ―イベントの重点訴求テーマにある「先進サービス」と「地方創生」について教えてください。

    草刈直紀(以下、草刈):まず先進サービスは「5G」と「グリーン」の2つにフォーカスしました。5Gは以前からわれわれが提唱している「Smart World」の実現の要となるテクノロジーでしたが、NTTドコモグループになり、より現実的な提案の引き出しが格段に増えています。イベントでは、多くの事例紹介だけでなく、講演を通してもご提案させていただきます。

    ―見どころはどこでしょうか?

    草刈:5Gの領域でいえば「docomo sky」というドローンビジネスが目玉の1つです。これは飛行準備から撮影、フライト後のデータ解析やレポート作成までをウェブ上で一元管理できるクラウドサービスで、ドローンの機体とそれを制御するプラットフォーム、ソフトウェアのすべてをソリューションとして提案しています。すでにプラント建設の現場やインフラの点検に採用されていますので、会場ではその様子などもご紹介します。

    また「水中ドローン」は、養殖している魚の生育状況の管理を遠隔で行うといったビジネスシーンでの活用方法だけでなく、ハワイなどの美しい海でのダイビングの疑似体験といった、エンターテインメント性のあるコンテンツもご用意しております。

    草刈直紀|NTTコミュニケーションズ 経営企画部 広報室 主査

    ―すでに実例として自治体や企業の現場に実装されているものに触れられるのは、信頼性が高いですね。

    草刈:そうですね。一方で「グリーン」の領域は、企業の規模や種類を問わず、カーボンニュートラルへ取り組むことが無視できない状況になっています。ただ、その意識を持っていても、実際に技術的にもコスト的にも難しく、悩まれている企業が多いのが実情です。

    われわれにはデータセンターのグリーン化を自ら実践し、またNTTアーバンソリューションズとの共創による脱炭素技術を実装した、アーバンネット名古屋ネクスタビルなどの事例がすでにありますので、そうした開発事例で使われたGX※ のためのソリューションを紹介していきます。
    ※GX:グリーントランスフォーメーションの略。温室効果ガスの排出源である化石燃料から再生可能エネルギーへの転換に向け、社会経済を変革させる取り組みのこと。

    関連記事:「名古屋から全国へ。都市の脱炭素技術を実装する「街づくりDTC®」の現在地」

    ―なるほど。もう1つのテーマである「地方創生」についてはいかがですか。

    こちらも事例の紹介が中心になります。例えば、NTTドコモのデータ活用による観光活性化を行った仙台市や白川郷との共創事例や、NTT Comが実践してきたリモートワークの知見と技術を生かしてハイブリッドワークの導入事業による働き方改革を行った北海道伊達市の事例などです。先を走っている多彩な実例に触れてもらうことで、「自分たちのビジネスにも活用できそうだ」「うちの地域でも使えないか」と、自分ごとに引き寄せていただけたらと思います。

    タテに深掘りしていくか、ヨコに興味を広げていくか

    ―それだけ幅広で多くのソリューション、事例を見られるイベントとなると「どこに自分が求める情報があるか」と迷子になりそうな気もします。

    草刈:オンラインではまさにそこが工夫を凝らした部分です。タテに深掘りしていただきながら、ヨコに興味を広げてもらえる。そんなユーザー体験をしていただける設計を用意しています。

    ―タテ・ヨコとは、具体的にはどのようなものでしょうか。

    草刈:例えば、パーソナライズ表示です。来場される方は、「グリーンイノベーションに興味がある」「地域創生のヒントがほしい」というようにいくつかの目的を持っていらっしゃる方が多いと思います。そこで、お申し込みの段階でいくつかのアンケートへの回答と興味領域を登録していただきます。そうすることで、ユーザーの求める情報に沿って最適化されたコンテンツが自動的に表示されるようになるのです。

    宮川:自分の興味ある領域のカテゴリーに沿った豊富な実例に触れ、さらにNTT Comの社員と有識者とのクロストーク、お客さまやエバンジェリストの講演を見ていただくことで、タテの深掘りがしやすくなると思います。

    ―なるほど。では「ヨコ」の設計についてはいかがでしょうか。

    草刈:イベントの醍醐味である偶発的な発見を促すために、知識や出会いが広がる仕組みを用意しました。

    先に挙げたように、「地方創生」の事例が「5G」や「グリーン」の領域と重なり合うことが多い。細かなタグ付けをすることで、「ちょっとこの事例もうちの会社で使えそうかも」といった具合に情報が自然に広がり、偶然の出会いが生まれるようなUIになっています。まだ磨き上げの途中ですが、ぜひ体験をしていただきたいです。

    ―大手町の会場に来られない地方の方など、イベントの様子を遠隔で体感できるバーチャルツアーも用意されるそうですね。

    草刈:はい。NTT Comやグループ会社のドコモビジネスソリューションズの支社、支店でサテライト会場を用意します。大手町とオンラインでつなぎ、サテライト会場にいる司会者の誘導のもとに会場を遠隔で見学し、エバンジェリストなどに質問もできるツアーになります。

    バーチャルツアーの場合、実例やソリューションに興味を持ったときに、普段から交流のある支店の人間を通して相談や質問ができることも、利点の1つなのではないでしょうか。

    ―丸岡社長による基調講演とクロストークも行われるそうですが、クロストークのゲストはどなたなのでしょうか。

    宮川:いまメディアでも注目されている、経済学者でありイェール大学 経済学部 助教授の成田悠輔さんです。データ活用によってより良い未来をつくろうとされている成田さんは、われわれと重なり合う部分が多く、近いビジョンを持たれているように感じています。丸岡とのクロストークでは、両者の未来観について意見を交わし、そのイメージをクリアに提示していけたらと思っています。

    ―タテにも、ヨコにも、もしかしたらナナメに見ても楽しみなイベントになりそうですね。

    草刈:本当にフラッとのぞいてみよう、くらいの感覚で立ち寄っていただければと思います。

    宮川:そうですね。OPEN HUBの会員の方々ならば、なお興味と知見の幅が広がり、気付きの多いイベントになるはずです。

    docomo business Forum’22の公式サイトはこちら