2025年7月より、NTTコミュニケーションズはNTTドコモビジネスに社名を変更しました

Hyper connected Society

2025.10.15(Wed)

従業員の健康管理から災害時の安否確認まで―
4G通信対応ウェアラブルウォッチ「AAASWatch Pro」で加速する現場改革

2025年6月、労働安全衛生規則が改正され、職場の熱中症対策が義務化されました。「熱中症予防」「作業員の健康・安全管理」といった社会課題に貢献する新たなソリューションとして注目度が高まっているのが、アイフォーカスが開発したウェアラブルウォッチ「AAASWatch Pro」です。バイタルセンシングにより体調管理や熱中症リスク管理ができるほか、転倒検知やグループチャットなど多彩な機能を備えています。

AAASWatch Pro販売パートナーであるNTTドコモビジネスは、法人顧客向けの販売を担当。また、アイフォーカスはNTTドコモビジネスの4G/5G通信技術を活用して新たなデバイスやソリューションの開発に注力しており、両社は一体となって企業の労働安全や業務効率の向上に取り組んでいます。

さまざまな現場で活用が進むAAASWatch Proの特長とアイフォーカス×NTTドコモビジネスの連携の意義、ともに描く未来像について、両社のメンバーに話を伺いました。

この記事の要約

この記事は、アイフォーカスが開発したウェアラブルウォッチ「AAASWatch Pro」とNTTドコモビジネスとの連携について紹介しています。

2025年6月の労働安全衛生規則改正により熱中症対策が義務化される中、AAASWatch Proは現場の課題解決に貢献するソリューションとして注目されています。4G通信機能を搭載し、バイタルセンシングによる熱中症リスク管理、転倒検知、音声通話、位置測位など多彩な機能を備えています。スマートフォンとの2台持ちが不要で、複数デバイスの情報をクラウドで一括管理できる点が特徴です。

NTTドコモビジネスは販売パートナーとして法人顧客向け販売を担当し、両社の連携により機能拡充を推進しています。製造、建設、警備などさまざまな現場で導入が進んでおり、今秋にはAndroid OS搭載の第4世代モデルをリリース予定です。将来的には自治体との連携も視野に入れ、より幅広い社会課題の解決を目指しています。

※この要約は生成AIをもとに作成しました。

目次


    現場の作業員も管理者も使いやすい、次世代のウェアラブルデバイス

    ――2025年の夏も全国的に猛暑が続きました。熱中症予防や安全管理のニーズが高まっていますが、AAASWatch Proはどのような経緯で開発されたのでしょうか。

    河口眞也氏(以下、河口氏):少子高齢化に伴う労働力不足により、現場にはさまざまな課題が生まれています。その1つが、1人または少人数で作業を行うシーンが増えていること。加えて作業員の高齢化が進んでおり、転倒などの災害対策や見守り機能の強化が求められています。もう1つが、猛暑による健康リスクの増加です。現場における熱中症予防や災害発生時のサポート体制を整えておくことは、健康経営の観点で企業にとって重要な責務となっています。

    こうした現場を取り巻く課題解決への貢献を目指し、私たちアイフォーカスが開発したのが多彩な機能を持つウェアラブルウォッチ「AAASWatch Pro」です。本製品はAAASWatchシリーズ第3世代となるモデルで、2023年より販売を開始しています。

    一般的な腕時計と変わらないサイズ・軽さで見た目もスタイリッシュなAAASWatch Pro。タップやスワイプなどスマホと同じ要領で使うことができ、ユーザビリティへのこだわりが詰まっている

    ――AAASWatch Proの機能について詳しく教えてください。

    河口氏:「ヘルスケア機能」では、心拍数や体温、環境の温度から暑さ指数を算出し、熱中症リスクを段階的に評価して「熱中症リスクアラート」を管理者に通知します。また、「見守り機能」では転倒やうずくまりを検知し、事故や体調異常など、いざという時の対応の迅速化をサポート。「スマホ機能」は音声通話やグループチャットを行うことができ、「位置測位機能」によって作業員の位置情報をリアルタイムで把握できます。

    現場から集まった情報は弊社独自のクラウドサービス「AAASCloud」を通じて管理者に届く仕組みです。何の情報を・誰に・どのように通知するかはユーザーのニーズに合わせて細かく設定することができ、管理者目線を意識して使い勝手にもこだわっています。

    弊社の強みは、デバイスの企画、設計、開発、製造からクラウドサービスの提供まで、一貫して自社で行えることです。これにより顧客のニーズを開発に反映するスピードが速く、あらゆる現場の声を収集・分析し、製品のブラッシュアップにつなげています。

    河口眞也|株式会社アイフォーカス ソリューション企画部 部長
    顧客へのソリューション提案や拡販に向けたパートナー企業との連携スキーム構築を担当

    ――さまざまなウェアラブルデバイスが世に出ていますが、従来の製品とAAASWatch Proはどのように違うのでしょうか。

    劉宸辰氏(以下、劉氏):一般的なウェアラブルデバイスは主に個人の健康管理を行うことを目的としていますが、私たちが目指したのはそのBtoBモデルであり、「スマートフォンとの2台持ちが不要」「複数のデバイスが取得した情報をクラウドで一括管理可能」など、法人ユーザーが必要とするパッケージを一からつくり上げています。

    これを可能としているのが、デバイスそのものに4G通信機能を搭載していることです。スマートフォンを介さず、デバイスで直接通話やメッセージの送信ができ、バイタルデータや位置情報などをリアルタイムで管理者に共有することができます。

    私はAAASWatchシリーズ第1世代から製品企画に携わっていますが、アルゴリズムの改良により各種機能の精度を高め、さらに転倒検知など新たな機能を取り入れながら、信頼性の高いソリューションの実現を図っています。

    劉宸辰|株式会社アイフォーカス ソリューション企画部
    AAASWatchシリーズ初期モデルから製品企画に携わり、UI設計も担う

    「転倒検知の誤作動が多い」既存デバイスの不満を解消する高精度を実現

    ――アイフォーカスとNTTドコモビジネスの連携はどのようなきっかけで始まったのでしょうか。

    岡崎立身(以下、岡崎):NTTドコモビジネスはさまざまな社会課題の解決に向け、企業や地域と連携し、新たなソリューションの開発・提供に取り組んでいます。近年、多くのお客さまが関心を寄せているのが、熱中症予防や作業員の健康管理をいかに高度化するかということです。お客さまに最適なソリューションを提案したいという思いから、市場にあるさまざまなウェアラブルデバイスを精査していく中で、注目したのがAAASWatch Proでした。

    岡崎立身|NTTドコモビジネス 関西支社 第一ソリューション&マーケティング営業部門 ビジネスデザインチーム 担当課長
    多様なソリューションやアプローチを通じて、地域や企業が抱える社会課題解決に伴走

    佐野耕一(以下、佐野):その出合いの背景にあったのは、あるお客さまが抱えていたお悩みでした。工場内で働く作業員の方に向けてすでにウェアラブルデバイスを導入されていたのですが、「転倒検知の誤作動が多い」「スマートフォンとのペアリングが必要なため作業員への負担が大きい」といった課題があり、別のデバイスへの切り替えを検討されていました。

    より精度が高く使いやすいデバイスはないかと探し続けた結果、すべての条件を満たしたのがAAASWatch Proでした。すぐにアイフォーカスさんとコミュニケーションをとらせていただき、私たちが求めていたソリューションそのものだと確信。お客さまにご紹介したところ誤作動の少なさや操作のしやすさなどを高く評価され、喜びの声をいただいています。

    この事例をきっかけに会話を続けていく中で、NTTドコモビジネスが持つ4G/5G通信技術は、通信機能が搭載されているAAASWatch Proと非常に相性が良いことが分かりました。単なる販売パートナーにとどまらず、技術面でも互いの強みを掛け合わせることで、より幅広いお客さまの課題解決に貢献できるのではないかと本格的な連携がスタートしました。

    佐野耕一|NTTドコモビジネス 関西支社 第一ソリューション&マーケティング営業部門 ビジネスデザインチーム
    AAASWatch Proの拡販をはじめ、企業や自治体との共創ビジネスの推進を担当

    ――NTTドコモビジネスのお二人から見て、AAASWatch Proのどんな点に魅力を感じていますか。

    佐野:「こんな機能まで⁉」と驚いてしまうほど、細やかなニーズに対応している点です。例えば、転倒検知機能は感度レベルを3段階に調整することができます。日常的に体を大きく動かす作業が多い現場では、感度が高すぎるとアラートが必要以上に鳴ってしまうことがあるので、その現場に合った使い方ができるのは魅力的だと思います。

    岡崎:またAAASWatch Proは既存のシステムやアプリとAPI連携ができるため、手元のデバイスを操作するだけで、簡単に出勤・退勤の打刻や作業の進捗報告を行うことができます。管理者は作業員の勤怠情報と健康状態を合わせてチェックできるため、現場側と管理側の双方の業務効率化に貢献できます。

    これはまだ構想段階なのですが、工場内の設備とAAASWatch ProのAPI連携を行うことで、設備異常が検知された際に作業員や管理者に即時通知される仕組みがつくれないか、お客さまとディスカッションを重ねています。健康管理や安全管理はもちろん、AAASWatch Proは業務効率化や働き方改革にも貢献できるツールだと考えています。

    夏場の屋外に高温の室内、あらゆる環境で役立つ業務支援ツール

    ――AAASWatch Proはどのような現場で活用されているのでしょうか。これまでの導入事例を教えてください。

    劉氏:夏場は熱中症対策として工場などの作業現場に導入されるお客さまが多いですね。AAASWatch Proが作業員の熱中症リスクを検知した場合、管理者にプッシュ通知が届くだけでなく、工場内に設置された警告ランプが点灯するよう設定することもできるため、初動対応の遅れを防ぐことができます。

    河口氏:最近では、ハウスメーカーで設備メンテナンスを担当する作業員の方向けに導入いただきました。個人宅を一軒ずつ回り、屋外設備の点検を行う際の熱中症リスクが高く、1人での作業となるため見守り機能が求められることからご活用いただいています。ほかにも、製造、建設、インフラ、物流の現場など、屋内、屋外を問わずさまざまな現場でAAASWatch Proの導入が進んでいます。

    岡崎:屋外の需要として、夜間の警備やビル管理業務への導入事例もあります。周囲に人がいない環境や、ご高齢の方が業務にあたる際のリスク管理のためにお役立ていただくケースが増えていますね。

    佐野:お客さまからは、AAASWatch Proの着用を始めてから意識的に休憩を取ったり、こまめな水分補給をしたりするようになったとご報告いただいています。健康状態が見える化されることは、労働安全を守ることにつながるのだと実感しています。

    答えは「顧客の声」にある。改善を続け、より高度なソリューションの実現へ

    ――アイフォーカス×NTTドコモビジネスの連携のメリットをどう感じていますか。

    河口氏:NTTドコモビジネスさんが販売パートナーとなったことで、これまで以上に開発に注力できる環境が整いました。このパートナーシップを継続していくことで一層開発力を高め、より良い製品を世に出していくことができると考えています。

    岡崎:「こんな機能が欲しい」「ここを改善してほしい」などお客さまからいただいたご要望をお伝えすると、想像以上のスピードで具現化されていくので毎回驚かされています。アイフォーカスさんとなら、これまでは応えることが難しかったお客さまの声に対しても、期待以上の価値をお届けできると信じています。

    劉氏:おかげさまでさまざまな地域や企業のお客さまからお問い合わせをいただき、世の中のニーズに応える製品になっていることを日々実感しています。

    佐野:本格導入の前に、お客さまにはまずデモ機をお試しいただく期間を設けています。実際に使ってみなければ分からない、デバイスの装着感や検知機能の精度など、お客さまの不安を解消するために必要な時間だと考えています。1カ月ほど使っていただくと、多くのお客さまが導入に向けて前向きな反応を示してくださっています。AAASWatch Proならではの体験を、より多くのお客さまにお届けしていきたいですね。

    ――今後に向けて、意気込みをお聞かせください。

    河口氏:AAASWatch Proに続く第4世代を今秋リリース予定です。弊社が培ってきた開発力、そしてNTTドコモビジネスさんの通信技術やお客さまの声を生かしてつくり上げた自信作です。現在のモデルから大きく変わる点として、従来は弊社独自のOSを採用していたのですが、この最新モデルにはAndroid OSを搭載することで、デバイス本体にMicrosoft Teamsなどの業務用アプリを入れて使うことができます。カスタマイズ性を高めることで、よりユーザー目線に立った業務支援ツールへと進化を図っています。

    現在開発中のAAASWatchシリーズ第4世代となる最新モデル(試作品)

    劉氏:拡張性が高いので、ぜひ自由にアレンジを楽しんでいただければと思います。新たな機能としてカメラを搭載しますので、現場と離れた場所をつないでビデオ通話を行うこともできます。経営資源である人を大切にする企業の皆さまに向けて、今後も質の高いソリューションの提供に取り組んでいきたいと思います。

    河口氏:現場の健康や安全管理に加えて、高齢者の見守りや災害時の安否確認など、自治体とも連携を図りながら、より幅広い社会課題に対応していくことも私たちの使命だと考えています。BtoBの先にBtoCビジネスを見据え、「働く」だけでなく日々のあらゆるシーンを支えられる技術革新を起こしていきたいと思います。

    岡崎:自治体との連携は今まさに進めているところですが、幅広いターゲットやシーンを想定し、地域の皆さまと一体となって実証実験にトライすることが直近の目標です。AAASWatchシリーズのさらなる活用を通じて、これまで顕在化していなかった課題解決にも寄与できればと考えています。

    佐野:お客さまの声を集め、開発に生かし、より良いソリューションを提供するというサイクルを回し続けていくために、今後も両社連携を強化していきたいと思います。

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