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2024.08.30(Fri)

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「誰一人取り残されない学びの保障」のために。
不登校対策にも有効なデジタル学習ツールの可能性

#教育 #データ利活用 #AI
夏休み明けなどの時期に特に、学校へ通えなくなる不登校児童・生徒が増える傾向にある昨今。文部科学省は令和5年3月31日、「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」(COCOLOプラン)を取りまとめました。COCOLOプランの提言内容である“児童・生徒すべての学びの場の確保”“心の小さなSOSを見逃さない”“学校の風土の見える化”といった目標を受けて、教育機関・自治体だけでなく、教育事業に携わる民間企業においても、子どもたちのメンタルの状態を可視化する取り組みや、AIを駆使した効果的な「学びの場」の提供が進んでいます。こうしたデジタル学習ツールやデータ利活用によって、教育の現場はどのように変化していくのでしょうか。NTT Comのクラウド型教育プラットフォーム「まなびポケット」との連携を発表した株式会社すららネットの堀込洋氏、NTT Com スマートエデュケーション推進室・の高島宏太が対談しました。

教育の現場を覆う、漠然とした不安

ー何らかの理由で学校に行くことができなくなってしまう児童・生徒が年々、増えているようです。子どもたちをとりまく環境、そして教育の最前線で働く先生方には、どのような負荷が掛かっていると感じますか?

堀込洋氏(以下、堀込氏):私が感じているのは、多くの先生方が漠然とした不安を抱えていて、その不安が増大しているのではないかという懸念です。いじめによる不登校や、勉強についていけないなど、明確な理由に対して打ち手を考えるのは言わばシンプルなことで、先生にとっても対処できる可能性があります。一方で、今は学校に来ている子どもたちも、近い将来、学校に来なくなってしまうかもしれないという不安は、先生にとって大きなプレッシャーとなっているのではないでしょうか。現場を回る中で、常にこうしたストレスにさらされている先生がとても多いことが少しずつ分かってきました。

堀込洋(ほりごめ・よう)|株式会社すららネット マーケティンググループ マネージャー
全国の教育委員会・公立学校における、AI型学習教材「すらら」「すららドリル」導入・活用支援を担当。未来の教室実証事業(経済産業省)や最先端技術及び教育データ利活用に関する実証事業(文部科学省)に実証事業者として携わり、学習の新たなモデルづくりにも挑戦中。

高島宏太(以下、高島):私も同じ感想を抱いています。付け加えて言うなら、不登校の理由が非常に多様化しているのが、昨今の現場で見受けられる状況です。ちょっとした生活リズムの乱れや、漠然とした無気力感といった理由で不登校になってしまう児童・生徒を見ると、先生はどう対処すればいいのか迷ってしまうのも当然ですよね。そして特に注意が必要なのが、夏休みなど長期の休み明けです。

堀込氏:夏休み明けの2学期は学校内の行事が多い時期。先生たちは行事などで忙しい上に、不登校状態になった児童・生徒の対応を迫られます。実際、対応に動くとなると、家庭訪問や直接電話するなど、高い負荷が先生に掛かってくるのです。場合によっては教育委員会がプロジェクトを立ち上げてフォローすることもありますが、そうでなければあくまで学校マター、つまり先生に負担が掛かり続けるのです。

社会は、不登校の事実を
どう受け止めるべきか

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