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2025.04.23(Wed)

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安斎勇樹氏に聞く、"冒険する組織"と“共創プログラム”の可能性
―専門性Catalyst新設の「PLAY」が生み出す価値とは

#働き方改革 #OPEN HUB #共創 #教育
「人と組織の創造性を科学する」をテーマに探究を続け、『問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション』『問いかけの作法』などの著書でも知られる、MIMIGURI代表取締役Co-CEOの安斎勇樹氏。2025年1月発売の新著『冒険する組織のつくりかた:「軍事的世界観」を抜け出す5つの思考法』では、不確実な現代社会において必要となる「冒険的世界観」へのシフトと、そのための経営・マネジメント・チームのつくりかたなどを解説しています。

OPEN HUBは2021年の始動から4年。中でも、顧客企業の皆さまとNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)の事業共創を生み出していくためのプログラム「PLAY」は、1社内の枠を超えて他企業と共に冒険的世界観を目指していく実践の場と言えます。

本記事では、「PLAY」の事務局として社内に「専門性Catalyst」を新設するなど人材育成と運営に取り組むNTT Com の鈴木琢也、樋口龍之介が、安斎勇樹氏をゲストに迎え、冒険的な共創事業を生み出していくヒントや、「PLAY」を活用して事業共創を進める人材=「Catalyst」の存在意義、今後の「PLAY」プログラムのさらなる可能性について伺いました。

この記事の要約

MIMIGURI代表取締役Co-CEOの安斎勇樹氏は、新著『冒険する組織のつくりかた』の中で「冒険的世界観」について語っています。従来の「軍事的世界観」では企業の戦略・計画に従業員が従うのに対し、これからの社会では、従業員の自己実現と組織のミッション探究を両立させる「冒険的世界観」が重要になるという考え方です。

NTTコミュニケーションズでも、OPEN HUBの事業共創プログラム「PLAY」を通じて、多様な企業間の共創を促進しています。その推進役である「Catalyst」は、2021年の始動から約1,100名が認定され、顧客企業の共創テーマ探索やビジネスモデル策定を支援しています。

2024年度からは「生成AI」「マーケティングソリューション」「Smart City」「業界別IoT」「GX」の5領域で「専門性Catalyst」を新設。Catalystの自己実現と企業成長を両立させ、企業間の「触媒」として機能させることを目指しています。

安斎氏は共創事業成功の鍵として「非合理な情熱」である「衝動」の重要性を指摘。さらに、「内省」の時間を持ち、組織の枠や社会常識にとらわれない自由な発想で行動することを提案しています。「SMARTの法則」から「ALIVEの法則」へのシフト、つまり成果指標の追求だけでなく目標自体を内省することも、これからの共創事業に重要だと指摘しています。

※本要約は生成AIをもとに作成しました。


OPEN HUBの事業共創プログラム「PLAY」に見る“冒険的世界観”

鈴木琢也(以下、鈴木):安斎さんは新著『冒険する組織のつくりかた』で、「軍事的世界観」「冒険的世界観」といった言葉を使いながら、企業組織の在り方をシフトさせていくべきだと指摘されていますね。あらためて、その内容についてお聞かせいただけますか。

安斎勇樹氏(以下、安斎氏):軍事的世界観とは、いわば企業が定めた戦略や計画があって、従業員はそれを遂行するための道具として採用・管理・育成されていく考え方のことです。一方、冒険的世界観とは、まず従業員一人ひとりが自分の個性を発揮し、自己実現を探究していく姿勢があって、それと両立させる形で組織だからこそできる社会的ミッションを探究していくべきだ、という考え方です。
本書では主に企業内の組織変革について書いていますが、企業同士の関係についても同じで、市場を独占するなど領地の奪い合いのような価値観から、より良い社会を開拓するために協働しながら仲間を集めていく形へとシフトチェンジすべきだと私は考えています。

安斎勇樹| 株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO、東京大学大学院 情報学環 客員研究員
1985年生まれ。東京都出身。東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。人の創造性を活かした新しい組織・キャリア論について探究している。主な著書に『冒険する組織のつくりかた:「軍事的世界観」を抜け出す5つの思考法』『問いのデザイン』『問いかけの作法』などがある。Voicy『安斎勇樹の冒険のヒント』放送中

鈴木:そういう意味では、OPEN HUBの世界観も“冒険的”と言えるかもしれないですね。OPEN HUBの事業共創プログラム「PLAY」では、1社内では解決できない課題感をもった多様な企業の皆さまからのご相談をもとに、事業共創の創出に励んでいます。そして、この取り組みに加速度をつけ、レベルアップさせていくための導き手としてCatalystというポジションを設けています。

2021年にOPEN HUBが始動してから3年以上の間に、社内外約1,100名のCatalystが認定され、「PLAY」を活用したいという顧客企業に対し、「共創テーマ探索プログラム」「ビジネスモデル探索プログラム」などのワークショップや、調査ヒアリング、アイディエーション、ビジネスモデルの策定・検証・社会実装を目指すけん引役を担っています。

鈴木琢也|NTT Com事業推進部 マーケティング部門 第二グループ 第三チーム
OPEN HUBにおいてCatalystによる「PLAY」プログラムを活用した事業共創の推進全般を担当

安斎氏:ファシリテーターのような役割ですね。どのように認定しているのですか?

樋口龍之介(以下、樋口):社内研修プログラムを行い、その他の保有資格や実績などに応じて、Tier3からTier1までレベルアップを目指せる形になっています。Catalystは所属部署に合わせて「ビジネスプロデューサー」「データサイエンティスト」などの役割(role)に応じて活動できますが、2024年度からは、これらに加え「専門性Catalyst」というポジションも新設しました。
Catalystが顧客企業のアドバイザーになるだけでなく、NTT Comの得意とする領域の専門性を持ったCatalystを育てていくことで、Catalyst個人とNTT Comにとっても成長の場となることを目指しています。

Catalystによるワークショップを顧客と実施する様子

企業間の触媒としての存在感を増す、専門性Catalystの新設

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